Wednesday, April 1, 2009

鉄輪式リニアモーターカー

鉄輪式リニアモーターカーとは、動力にリニアモーターを使い通常のレールと車輪によって走行する列車のことで、地下鉄で多く実用化されている。鉄車輪式、接地式ともいい、鉄輪式以外にゴム輪なども可能である。

特徴としては、以下のようなものである。

1. リニアモーターは非常に薄いため通常の電車よりも台車を薄くでき、車両断面を小型化できる。このためトンネル断面を小さくでき、建設費を削減可能(ミニ地下鉄)。
2. 駆動力を車輪とレールの摩擦に頼らないため、急勾配での走行性能が高い。大都市では地下鉄路線の過密化により直線的路線空間の確保が困難になっており、急勾配・急カーブを多く持つ線形にせざるを得ないが、そのような場合に有効である。
3. リアクションプレートと車両側の電磁石との間隔が狭いため、地上区間ではゴミなどが挟まらないよう、点検する必要がある。
4. ギアボックス、撓み継ぎ手等の可動部分が無いので保守が容易。
5. 従来の粘着式推進に比べるとリニア誘導モータ固有の損失、及び、一次側コイルとリアクションプレート間の隙間が従来の回転式誘導モータに比べ大きいので(磁界の強度は距離の2乗に反比例する)エネルギーの損失が大きく、単位輸送量あたりの消費電力が従来型に比べ大幅に増える。

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